「うーん…… 今まで彼氏いたことないんです。 ほしいと思わなくて。」 笹井さんが食べるのを一時停止した。 私と目が合う。 「ハタチでしょ?」 「…はい」 「もったいないね~」 「別に、 もったいないとか思ってなくて、 自分の中では、」 「もったいないよ、可愛いのに」 それだけ言い残して、 お皿を下げに裏に回ってしまった。