「俺のリコーダー・・・死んだ。死んでしまった。」

まだおのテンションは下がりっぱなしだ。
一週間くらい立ち直りそうにない。


「まだお・・・ごめん。」

あー。私なんのために学校いったんだろう。

馬鹿みたい。


「まだおー!まだ終わったわけじゃない!
もしかしたらキャサリンはリコーダーコレクターかもしれない!
男子のリコーダーは全部奪われてしまったし。」


愛八。それ励ましになってない。
むしろ恐怖を与えてる。

「ふざけんな。俺はリコーダーを奪われたんだぞ!しかも御奴呂に!」


「まだ御奴呂と確定したわけじゃないよ!まだおのリコーダーは無事だって!」


「なんで咲紀なんかに分かるんだよ!
あの黒人ゴリラに奪われたんだぞぉ!もう死んだ同然だぁ!」

まだおは走り出した。


「まだおー!」

私の声が届かなかったのか、まだおは行ってしまった。






「・・・アイツ授業どうするつもりだろう。」


あ・・・そういえばまだお。どこいったの?


「・・・男心?」

「さぁ。もしかしたら乙女心かもよ♪」

「?」


愛八。どうゆう意味?

「まぁアレだよ。まだお、もどってくるでしょ」

「・・・うん。」

まだお来るかなぁ?