「ねぇ。まだおのリコーダーはまだとられていないの?」


「ん?あぁ、俺のはとられてはいない・・。咲紀。何考えてる?」


まだおの表情がさっと変わった。


「愛八!リコーダーまだお以外とられていないひとは!」


「・・・い~なぁ~いぃよ♪」

愛八は酒を飲んだ後の様によろめいている。


「・・・あ。ビンゴみたいよ?」


「・・・教室ー!」



まだおは全速力で走っていった。

だがそれをまっていたかの様に

キャサリンはまだおよりも早くに教室に入った。


「あーーーーー!!」


まだおがリコーダーを手にする1秒前。

キャサリンはまだおのリコーダーを手にして去ってしまった。


・・・あーあ。やられたね。



まだおは力が抜けたのか床に座り込んだ。


「お・・・俺のリコーダー・・・死んだ。」


「・・・」

慰めの言葉も思いつかない。
(哀れなまだおに魂の救済を・・・)


私はただそう祈ることしか出来なかった。

「・・・それ本当なの!?・・・わかった。
じゃあしばらく捜査を続けて。」


ん?愛八?


「愛八、混乱してたんじゃっ」


「あれは隠し芸ってとこ。」



・・・いつのまにそんなくだらないマネを。



「死んだ。死んだ。死んだぁ」


「死んだ死んだうざいですよまだお君。それよりももっとお得な情報手に入れた♪」


「何?お得な情報って。」



愛八は笑みを浮かべながら言った。

「現在、御奴呂(みどろ)が自宅にいないらしいよ。」


え・・・ここって笑っていいところ?