「愛八ー!フルポンー!」


「あ、パシリが来た。」

「本当だ。あ、金もってる。」


お前らは金のことしか考えてないんか。


「・・・はい。お金持ってきたよ。」

「ひぃふうみぃ・・・ちっ。しけってんなぁこんなけしかもってねぇのかよ。
まぁいいや。指定した金額以上もってこいなんて言ってねえし。」


なんでしけってるとか言うんだよ。


「まだおは?」

すると愛八とフルポンの顔が暗くなった。


「同情するならぱど金をくれってんだよって。そう言ってどっか行っちゃったよ。」


「え!そのあとどこに行ったの!?」


「知らねぇよアイツのことなんか。俺もう帰るから。」


「えー!フルポン帰るの!?」


愛八、顔笑ってる。


「咲紀ぃ、明日100円ね。」

「え!なんでよー!」

するとフルポンが睨みつけてきた。

「・・・はぁい」


「じゃあな」

「バイビ~」

あいかわらずのフルポンだった。



「うちも寒くなってきたから帰るよ。じゃあね咲紀~」

「あ、うんじゃあまた明日。」



・・・・みんな帰ってしまった。

まだおの家、たしかこの辺だったっけ。


ふと手を握ると冷たい雪が降り積もっていた。


「・・・行こ。」


私は駆け出した。

どうもおかしい。
いつものまだおだったらこんなことで落ち込むはずがない。

きっと何かあるんだ・・・!