「あゆ!?」


オレの後ろをついて来ていたのか
ヒョコッと彼女は現れた。


「なになに!?
委員長ちゃん、お化粧したいのぉ?」





委員長は女子の割りに背丈があり
あゆは結構小さい方だ。

だけど
あゆがあまりにもぐいぐい近づいていくので
委員長が押され気味だ。





「@*$#!?*%#」

委員長は
かなり困惑している。


「委員長ちゃんって
めっちゃ肌しろーい!」

なぜか
興奮気味のあゆ。







どんどんあゆに押されて
とうとう逃げ場をなくした委員長だが
まだあゆは歩みを止めない。


その瞬間、
委員長が持っていたノートとプリントが
落ちた。






しまった
と思ったときには遅かった。


ノートはなだれるように落ち、
プリントは舞った。





「わあああ!
ごめんね、ごめんね」







あゆは拾おうとするが
余計ばらまいているように見える。


委員長は
少し驚いてからノートを拾い始めた。


オレは素早く
プリントを集め、ノートも拾うことにした。





「ごめんね、あゆが」


はいっとノートを
渡すと「ううん、私こそ」といった
表情で受け取った。