深井さんと浅井君

そろーり、そろーりと、抜き足差し足忍び足でトイレから出る。

というか、トイレだけでどんだけやり取りしてたんだよって感じだが……そこは深く考えないようにしておかないと…。

深く考えたら、また読者に怒られそうな気がする。


「え、え~っと……湊?」


そこには、仁王立ちで腕を組み、ギロリとした眼差しの湊がいた。

わ、わあー……げきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリームってレベルじゃない。

げきオコスティックファイナリアリティぷんぷんドリームよりももっと恐ろしい何かだ……。

例えるなら…例えられない。

鬼に金棒を持たせるよりも遥かに強く、まるで悪魔とは比べ物にならない程のドス黒さで……。


湊に近づいたコバエは、湊の怒りによる、湊付近の熱でじゅっと音を立てて燃えた。


「あ、あの………えっと…………。

す、すみませんでしたーーーー!!!」


土下座して謝るひふみ君。


「なんかよくわからんけどすみませんでしたーーー!!!!

えっと、これからはもうあんなことしません!!!何で怒ってるのか知らないけど、しません!!!!」


そ、それじゃあ謝ってる意味がなくないか!?