そして付き合うことになった、去年の花火大会。
花火大会が終わった後に昴が家まで送ってくれて、その時に昴から告白された。
私は二つの返事をして、こうして現在に至る。
「冬華、今年も行こうか。花火大会」
「え…?」
去年の思い出に浸っている時に昴の言葉にキョトンとしていた。
花火大会…?
「行く!行きたい!」
「決まりだね。今年もまた8月5日だし、一周年記念だ」
「うん!」
昴はちゃんと誕生日だったり、クリスマスとかだったり、イベントがある度にこうして一緒にいてくれる。
私には勿体無い人だ。
「じゃあ今年は誰と行こう…秋人二人だけじゃ…ねぇ…」
「…俺だって嫌だ」
「ちょっと、秋人!それどういうこと!?」
「先に言ったのは若菜じゃん」
秋人くんは平然とした顔で食べ終わったアイスのゴミをゴミ箱に捨てる。
若菜ちゃんはムカつく野郎だわ。と秋人くんに睨みつける。


