水族館を行った日から更に数日後。
8月5日。花火大会。
そして私たち付き合って一年になる日だ。
「ねぇねぇ真白!どこか可笑しくない!?」
箪笥から引っ張り出してきた浴衣。
久々に仕事が休みだったお母さんに着付けをしてもらったのだ。
「全部可笑しい」
真白はアイスを食べながらテレビに視線を移す。
可愛くない弟だ…
「何言ってるのー真白。お姉ちゃん可愛いじゃない。さすが恋する乙女よねー」
ママもパパとあの頃に戻りたいわーとお母さんは思い出に浸っている。
お母さんって本当にお父さんのこと大好きだよね。
でも残念ながらお父さんは今日残業って言ってた。
「いつかは彼氏さんに会わせてね」
「うん!」
本当は今日家まで来てもらう予定だったけど、たまには現地集合もいいよねと言う話でなくなったのだ。