高校二年の夏休み目前。
委員会だった私は、委員会終了後急いで自分の教室へと急ぐ。
廊下に冷房なんてあるわけがなく、歩くだけで汗が出てくる。
急いでいるなら尚更。
でも私は御構いなしにみんなが待つ教室へと急ぎ、自分の教室に着くと勢いよくドアを開ける。
「あ、冬華おかえりー」
最初に声を掛けてくれたのは、榎本若菜ちゃん。
美人さんで明るくて、とても良い人。
「…お疲れ」
次に声を掛けてくれたのは、安藤秋人くん。
クールで口数の少ない人。
そしてこのメンバー唯一部活に入っていて、しかもサッカー部のエース。