スキ、キライ、スキ?

せかせかとホウキを動かす。


もうそんなに掃除してない場所は多くなかったから、すぐ終わりそう。


いつもの5倍くらいの速さでホウキをかけ終えた私は、掃除用具入れにそれをしまった。


高坂はただ黙って私を見ている。


「私帰るから!もう終わったし」


そっちを見ずに一息でそう言い、カバンをつかむ。


足早に教室のドアへ歩を進めようとした時だった。


パシッと私の手首を掴んだ高坂。