歩いているうちに、学校に着いた。


そして、その後校門の所で高坂の姿を発見した。


行きたくないけど、行くしかない。


歩いているうちに少し感情が収まったから、ちょっとは冷静にいけるかな。


「あの、高坂くん!」


私の声に、高坂が振り返った。


「……何?」


うっわ、機嫌悪そー。


まあ、私だって機嫌悪いけど。


なるべくそれを表に出さないようにしながら、定期を差し出した。


「あの、これ高坂君の?さっきぶつかった場所に落ちてたんだけど」


私が一息にそう言うと、さらに不機嫌そうな顔になった。