スキ、キライ、スキ?

高坂がホコリを払う手を止めたのとほぼ同時に私は、もう一度謝った。


「本当にごめんなさい。だ、大丈夫?」


相手が相手だから、緊張して、つい声が上ずってしまう。


どうしよ、私まともに話したこともないのに。


何だか、急に申し訳ない気持ちになってくる。


色んな意味でドキドキしながら、相手の返事を待った。


しかしその後の高坂の返事は、想定外のものだった。


「……チッ」


こちらを見向きもせずスタスタ歩き出す。