その紫月白夜という朔夜に瓜二つの男は、授業が始まると机で居眠りをはじめた。


クラスの女の子たちが次々やって来ては、キャッキャッと声をかけられとったけど無反応。


(ちゅうか、なんでみんな授業中にウロウロしてんの??注意もされんし)


くわえ隣に座る私にも、紫月はなんにも話しかけて来ない。完全無視に無反応。


こりゃもしかして、ホンマに他人のそら似なんやろか?と思い始めた休み時間。


紫月はおもむろに立ち上がると、私に耳打ちした。


「美術室」


「……えっ!?」


小さくそう呟くと、私がなにかを聞き返す間もなく、気だるそうに教室を出てってしまった。


美術室に来いってこと?


今の感じは、やっぱり旦那さんや!間違いない!!




………ちゅうかどこやねん美術室って!?



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