「西園寺小夜子です。よろしく」


担任は二十代後半くらいで男の先生。その人が紹介してくれた後に、一礼して頭をあげた。


ここは今日から通うことになる教室。目の前には新しくクラスメイトとなる人たちがおる。全員で五十人くらいやろか。


うわあ、同じ教室に同い年の男の子がいっぱいおるって、新鮮な眺めやなぁ。


パラパラと乾いた拍手がやむと先生が、一番うしろの空いてる机を指さした。


「じゃあ、そこ。紫月の隣、空いてるから座って」


漫画やドラマでよくみるパターンや。実はひそかに憧れてた。そんで隣の席にイケメン君なんかおったりして……。


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