「兄ちゃん!?どないしたん…?ふざけてんの…?」


それを見て全身に鳥肌が立った。時が止まったように全てがスローモーションに変わる。


そして遠いむかし、この遊園地がまだ賑わってた頃、初めて会ったあの日が見えた。


兄ちゃんの、ぎこちない笑顔が心に刺さったあの日が。


そして、そのときから始まった気持ち。


尊兄ちゃんは、いつだってうちの太陽やった――…


照してくれた
あたためてくれた


なのに



嘘や……夢や……。


「兄ちゃん!?!!アカン!!!!」


拳銃を構えた右手に飛びついたけど、私の力ではびくりともしない。


「小夜子、コイツは死ぬべきや」




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