「とんだ迷推理もいいとこや。えらいわその想像力、呆れる言うねん。ちゅうか自分、極道より小説家のほうが向いてるンちゃう?」


「アアッ!?」


「俺が大事な小夜子を進んで危ない目に遇わすワケないやろ。小夜子がお前の妹なんは事実や。なんぼ信じたくなくてもな」


「じゃ何で俺には『死んだ』って嘘ついた?」


「お前が小夜子に本気なん知っとったからや。惚れた女が妹やって言うたら、なんぼ何でも可哀想や思て、気ィ使こてやったんやで?それを何やねん」


……!?嘘っ!?朔夜がうちに惚れてる!?
兄ちゃんがそれを知っとった!?!?


「よくも次から次へとデタラメが出てくんな?テメェと話してるとヘドが出る」