朔夜はお兄ちゃんから目を反らさず、私に話しかけた。


「俺が自分の妹を探してるって知ったお前は、小夜子を使ってそれを利用することを思い付いたんだろ?」


「……!?」


「火事が起きなくても、タイミングみてウチの組に噂流すつもりだっんだろ?『小夜子は西園寺朔夜の妹だ』って

とんでもね━━━、"フカシ"をな!

それが元で組が揉めることも全部計算済み。そんでそのゴタゴタの間に乗っ取ろうってハラだろーが!?」


「な、なんやて…!?」


"フカシ"!?


朔夜の言ってることがよく分からなくて言葉がでない。でも尊兄ちゃんは動じない。



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