「…な!?……ななななな何を……いい言うて…!?!?!?」


朔夜の言葉でさらにあたまに血が昇ってしまった。顔が燃えるように熱い。


身体がブルブル震えて目が回りそうなのに、朔夜は落ち着いたクールな顔で兄ちゃんから目をそらさない。


あんたホンマに朔夜…??
頭でも打ったんちゃう??


「許可やて?驚いたわ。いつからそんなモンが必要になったんや?これまで小夜子を散々危険に巻き込んだ挙げ句、いつまで亭主気取りや」


兄ちゃんの瞳は笑ったままやったけど、研がれた刃物のような冷たい声に、思わず息を飲んだ。


でも朔夜は真っ正面からそんな兄ちゃんに対峙する。


「相変わらずペラペラ喋る男だなァー?
小夜子は騙せても俺は騙されねーけど」


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