「うちがアホやって言いたいわけ!?」


「小夜子は情にもろくて、すぐに人を信用してあっさり騙されるからな」


「……なんの話?」


「覚えとけ。あからさまにケンカ売ってくるヤツは大した敵じゃねー。ホントの敵は、親切なツラして心に入り込んで内側から洗脳するヤツだ」


「それ誰のこと!?」


意味深長に思えて訊ねたけど、話を変えられてしまった。


「なぁ、何で俺たち許嫁になったか知ってる?」


「え?…えっと、組の拡大のために親同士が…」


「それだけじゃねーの」


朔夜は私の方を見ると長い足を組みかえた。


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