それを破ったのは鬼塚さんやった。


「この女の存在は危険です!正体はあなたの実妹!双子の妹です!いつか必ず朔夜様の立場を危うくします!ですからその前に…!」


やめて!!私は耳を塞ぎたかった。ううん、鬼塚さんの口を。これで私が妹なんやってことを、旦那さんに知られてしまった!


でも朔夜はそこには一切触れなかった。


「うるせ。聞こえてんから怒鳴んな?ンナ事より問題は……お前が俺の名前使ってコイツ呼び出したことだろ。

誰がコイツ殺していいっつったよ?」


その声のトーンで気づいた。
今夜の朔夜は違う。


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