◇
学校が終わると、いつものように鬼塚さんが迎えに来てくれた。彼の運転する車の後部座席でひとり、窓に映る自分をながめていた。
それにしてもホンマ似てないわ。私と朔夜。どうしても兄ちゃんと思えへん。
でも、初めて"妹"の話をしてくれた時、テレパシーのように朔夜の気持ちが伝わってきた。
分かった気がした。双子だからやろか?
朔夜の寂しさや孤独が伝わってきた。だからひとりにしたくない……って強く思ったんやけど、私の独りよがりだったんかな………?
「どうされました小夜子?顔色がすぐれませんが」
油断するとつい旦那さんのことばかり考えてしまう私に、運転中の鬼塚さんが話しかけてきた。
「…あ、や、ちょっと。旦那さんが…」
「朔夜様がどうされました?」
私は小さく息を吐き、一呼吸おいて答えた。
「離婚、しようかと思って」
.
学校が終わると、いつものように鬼塚さんが迎えに来てくれた。彼の運転する車の後部座席でひとり、窓に映る自分をながめていた。
それにしてもホンマ似てないわ。私と朔夜。どうしても兄ちゃんと思えへん。
でも、初めて"妹"の話をしてくれた時、テレパシーのように朔夜の気持ちが伝わってきた。
分かった気がした。双子だからやろか?
朔夜の寂しさや孤独が伝わってきた。だからひとりにしたくない……って強く思ったんやけど、私の独りよがりだったんかな………?
「どうされました小夜子?顔色がすぐれませんが」
油断するとつい旦那さんのことばかり考えてしまう私に、運転中の鬼塚さんが話しかけてきた。
「…あ、や、ちょっと。旦那さんが…」
「朔夜様がどうされました?」
私は小さく息を吐き、一呼吸おいて答えた。
「離婚、しようかと思って」
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