朔夜の頭越しに白い天井を見た。


押し倒されたことはあるけど、今回は違う。なぜか全身のちからが抜けて抵抗できひん。


キスしたまま、朔夜の長い指が私の髪をなであげる。大きな手が、首や肩や胸へとしなやかに動く。乱暴だけど怖くない。


このまま目を閉じてしまおうかと一瞬思った。


でもすぐに尊兄ちゃんが浮かんで。あの言葉もこだました。


『西園寺朔夜は双子の兄や』


兄や

兄や








「…あ、あ、アカンっ!」


思わず首をふってキスをやめた。両腕でで上になった朔夜をどけようとした。


「ダ、ダメッぇぇ!」


「そっか…小夜子は俺が嫌いなんだったよな……しかもこんな身体の男とはヤれねーよな?」


「や、それは…」


朔夜の目には蒼い怒りが灯ってる。


いや、失望の彩り。


「帰れ小夜子。兄貴ンとこに。そして抱いてもらえ。もうお前なんか要らね」


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