「小夜子……ごめんな。堪忍してや。この事は言わんで済むなら言わんとこ思っとったけど……」


尊兄ちゃんは苦しそうに、悲しそうに、私を見つめた。まるで自分の事のように。


そんな重いこと、今までひとりで背負ってたんやな。


こんなに心配してくれて……。兄ちゃんは私をどう思ってくれてんのやろ?


"守りたかった"…って、ただの義務感?


「び、びっくりしたけど……うちは……別に平気や!……そんなショックやないよ……草薙の家がそこまで好きなわけでもなかったしな。あはは…」


そうや。驚いたけどそんなショックやない。なんでやろ?驚きすぎて感情が麻痺してんのやろか?


「せやからな、お前が西園寺朔夜と恋仲になったらアカンのはそういう理由やねん」


「だからそれはちゃうて…!」


思わず拳を作った時、はっと気がついた。


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