兄ちゃんの声のトーンで、とても重大なことに思えてドキリとした。


そういえばさっきも『二人だけで大事な話がしたい』って言うてたし、なんやろ?胸がドキドキする…


兄ちゃんは胸のポケットからセブンスターを取りだしたけど、病室だって思い出したのかそれをしまった。


めずらしく落ち着きがない。


「実は西園寺朔夜には、双子の妹がおるんや」


「……え」


「と言っても生まれて間もなく引き裂かれたから朔夜はよう知らんらしいが」


「待って。その話なら知っとる。こないだ朔夜に聞いた。朔夜はその子を探しとったんやろ?」


「なんや聞いてたんか。なら話が早いわ」


なんやろ……胸がどんどん苦しくなっていく……。


「兄ちゃんは朔夜と交換条件でその子を探したんやろ?うちのために……ありがと兄ちゃん」


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