桜も散り、5月となった。そしてゴールデンウィークを向かえようとしていた。僕は、Sさんと塾でいつものように話をしていた。話の内容はゴールデンウィークの話となっていった。
「ねぇねぇ、ゴールデンウィークはどうするの?」
そう聞かれ僕は答えた。
「特になにも予定はないよ。ただ、最初の2日間は部活があるくらいかな…。Sさんは?」
「私は最後の日以外は部活がある!別に旅行とかには行かないかな?」
「ふーん。そっか~。」
これは、チャンスか?デートに行け、と神様が僕に言っているようだ。
「だったら、ゴールデンウィーク最後の日、2人で遊びに行こ!ダメかな?」
「あっ、良いねそれ!どこいく?」
「Sさんの行きたい所で良いよ。」
「そう!だったら私見たい映画があるの!だから、映画館が良いなぁ。」
「いいよ!!だったら、5月6日の昼から行こうか。」
「分かった!楽しみだな~♪」
Sさんはとも嬉しそう。笑顔でとてもかわいかった。そのテンションにつられるように僕は小声で言った。
「これが初デートになるのか。」
小さい声で言ったつもりだったが、どうやら聞こえてたらしい。
「そっ、そういえばそうだね。」
Sさんは少し顔を赤らめて言った。
(僕は、幸せ者だな……。)
ふと、そう思った。
あぁ。早く5月6日になって欲しい…。