ドルシネア姫




もしかして、斎藤花恋もバレエやってるのか?


まーどうでもいい。


「俺、美波のドルシネアってやつ見たい。」


そう言うと、美波は


「待ってて、着替えてくる」


と、更衣室に消えた。


「あれ?悠斗君じゃないか?」


後ろを振り向くと、


「こんにちは。」


斎藤花恋のお父さんがいた。


「花恋は元気にやってるか?」


少し胸は傷んたが、


俺は頷いた。