悲しそうな顔をする訳でも無く、 悔しそうな顔をする訳でも無い斎藤花恋は 微笑んで、分かったと言った。 俺は本当にこいつが分からない。 父さんが、斎藤花恋になぜ執着するのか。 なぜ美波じゃないのか。 それから、そんな疑問を抱えながら俺は授業を終えた。 俺は美波のバレエを見たいと言って美波のバレエ教室に向かっている。 「ここだよ。いつもバレエ練習してる所。」 ここって… 斎藤花恋の家じゃないかよ。