ドルシネア姫




俺はいつも通り二階堂が待つ車に乗ると、


二階堂は、


「今日から花恋様が宮殿入りすると殿下から仰せつかいました。」


「あっそ。」


俺がそっけなく答えると、


「花恋様を知ればきっと悠斗様もきっと好きになるでしょう。」


二階堂の言葉にムカツキを覚え、


「そんなの逆だろ。」


と、言葉を吐き捨てた。