ドルシネア姫




私はお父さんの方を見た。


けど、お父さんはご機嫌な様子で、


「花恋。花恋はもう私達の下を離れる時なんだよ。
花恋はこれからもっと広い世界を見なきゃいけないんだ。
お前に足りない表現力。これから磨きなさい。」


普通なら感動的な言葉なんだけど、


私の心には響かなかった。


だって、私後三条君と婚約する意味が分からないもん。