ドルシネア姫




「花恋ちゃんは、うちの悠斗と同じ学校なんだよね。」


と、隣に無表情な顔の後三条君とは違い柔らかい笑顔の殿下が言うと、


「それに同じクラスだ。」


と後三条君は無表情で答えた。


そうすると、パァァァっと殿下の顔はまたもや笑顔になった。


「なら、話は速い。うちの息子と花恋ちゃんは婚約してもらう。」


「「えっ…」」


私と後三条君はほぼ同時に驚いた。