猫とウサギ



君の「好き」を信じられなかったのも、別れの理由も。

先のことを考えてしまったから。


だってさ。
もし、その「好き」を僕が信じてしまったら。
君が、僕を好きってことになってしまう。
いま君が僕を好きってことは、これから僕を好きになることはないでしょ?


これからは、好きじゃなくなるだけ、でしょ?



他に、大切な人ができたり。
なにかの理由で、僕を嫌いになったり。
いつかはそうなっちゃうでしょ?

僕には、「ずっと」も「永遠」も信じられないよ。
君は、信じてると思うけど。
君なら、「ずっと好きだよ。」って言ってくれそうだね。
でも、そんなことは絶対にないから。
いつか終わりは来るから。


だから、ね?
僕は僕から終わらせたの。
だって、君に「さよなら」なんて言われたら、生きていけないし。
僕が君を好きなまま、君が僕を嫌いになったら、僕は泣いてしまう。
僕は自分が可愛いから。
自分が傷つく事が決まっているなら、終わらせよう、って。そう思ったんだ。


いつか来る終わりを待てるほど、僕は強くなかった。



その結果、君を傷つけた。

ごめんね。