猫とウサギ




もしも。



僕を動物に例えるとしたら。

それは間違いなく、猫だろう。


自由気ままで、マイペース。
自分ために、自分の好きなように動く。
一人が好きだけど、独りじゃ生きれない。
高飛車で、ワガママ。

それが、猫。


ね?僕にそっくりでしょ?

だから、僕は猫。





僕が猫だとしたら、君はウサギ。


君と初めて会ったとき。

僕は君を、猫みたいな人間だと思ったんだよ。
あまりにもマイペースで、自由で。
常に明るかった。
強い人だな、って。思ってた。


でも、本当は違って。


僕は、君と一緒にいればいるほど、君のことがわかってきた。
本当の君は、優しくて、真っ直ぐで。
僕が照れちゃうような言葉も、平気で言うんだ。

だけどとても責任感が強くて、全て一人で抱え込んでしまう。
苦しんでいたのに。傷ついていたのに。
必死に明るく振舞って、みんなを笑わせて。自分の悲しみが、苦しみが、他人にバレないように。
努力、していたんだと思う。
本当は人一倍傷つきやすくて、弱いのに。
演技、とは言わないけれど。

気付けなくて、ごめんね。




そんな君の心は、きっといつも泣いていたと思うんだ。



だから、君はウサギ。


強い猫の振りをした、寂しがりやの泣きウサギ。