「……………っえ!!??」


深美が部屋に入ろうとした瞬間、

「…ぅ…え…!?」

…今開きましたといわんばかりの不気味な穴があった。


穴を通る風邪の音が、不気味に穴に響く。


―真理和が…


……落ちてしまった。




「…う…そ…真理…真理和ぉお――――!!!!!」



深美は穴を覗きこみ、懸命に叫んだ。



すると




「みはるーー!!俺生きてるよー!!」




…………と微かに真理和の声が下から聞こえた。




深美は眉をハの字のように寄せて、安心したような表情をした。



「いま…今そっちに行くから――――!!!!待ってろ―――!!!!!」


深美がそう叫ぶと、永遠にメモを渡した。



「…え…深美…?」


深美はニッと無理矢理笑うと、
「あんの馬鹿が下に落ちたみたいだから、助けにいくわ!!だから…二人は変わらず出口を探してくれ」
…と言った。



「でも…そのあと…どうやって会うつもりだよ!!」

永遠が深美の肩を掴んだ。

深美は苦笑いをすると、思いついたように言った。


「俺が馬鹿真理和を助けにいったら、最初にみんなにあった場所に行くから…」



永遠はまだ眉が寄っている。


「…んじゃ、絶対死ぬんじゃねーぞー!!!」


そう言うと、深美は穴の中に飛び込んで行った。