「………」

美咲は辺りを見回すと、スッと深呼吸をした。


行かなきゃ……

桃だって…あんな怖い目にあったんだから…

出口を…探さなくちゃ…


美咲は一生懸命辺りを探る。


……が…


出口らしきものがない…


「…違う…みたい…」


ドアの外から、夢の声がでてくる。


「どうだー!?美咲ー!!」


美咲は返事を返す。



「ここは出口じゃない!!!」



「…よし!早く戻ってこい!!」


夢がドアの先にいる美咲に手をやった。


はやく……

行動は…速く…

美咲は伸ばしてくれている夢の手を掴もうとした。




―――その時だ……