「……永…遠…」
真理和が永遠の大粒の涙を指で拭ってやると、ニコリと笑った。
「…だっ…しゅつ…できるの…な」
永遠は無理矢理笑うと、
「…あぁ…もう僕達は…自由だ…」
…と言った。
真理和は口元の血を拭うと、永遠から視線を外した。
「…三日しか…たってないのな…ゲーム開始…から…」
いままでで1番長かった三日間…。
恐ろしかった。
いっぱい泣いた。
恋をした。
人間がどれほど非力なのかを思い知らされた。
大切な人を…守る事ができなかった。
本当……長かった。
「…そうだな…たった…三日しか…たってなかったんだ…」
真理和は目に涙を滲ませ、俯いた。
「……」
二人はしばらく黙りこんだ。
………キキキキィイイ!!!!
「「!」」
急に止まった車に、二人は警戒した。
だが、千草がすぐに二人の方を向いた。
……血は…相変わらず大量にでていた。
「……見てください…」
千草が指さす方を、二人は見た。
指の先には、大きな船が……。
「…あれの…裏側に乗って…くだ…さい…もう…船長に…は…連絡してます……」