「…なぁ永遠…」



隣の牢屋にいる真理和が、震えた声で永遠を呼んだ。



……泣いているみたいだ…



「…ん…?」


「…俺達…本当に…外にでれる…のな…」


「………」


「…なんだか…半信半疑だよ…気持ちが…」


「…真理和…」


「…千草…菖蒲さんを…信じたいんだ…最後の希望なんだ…けど…」



真理和は息をスッと吸い込んで、また続けた。



「……なんか…信じられないんだよ…いままでと真逆の…嬉しい出来事だから…」


「…」


「もしかしたら…自分の命すら危ないかもしれないのに…あの人…本当に…すげぇや…」



永遠は涙を一筋流すと、言った。



「…あぁ…僕…あの人を…信じる…」




太陽の光が、更に輝いて見えた。