【回復治療室】に1人取り残された澄桃は、治療道具を片付けた。
「美碧さん…どうしたんだろう…」
いつものあの覇気がない。
いつもならば強気で、落ち込んだ時は笑顔で励ましていたのに…
今回だってそう思ってた。
苦しめられてた紫苑に、前線に立ってても全く歯が立たなかった男子たちに。
今回の闘いで相当なダメージを受けたはずだ。
でも美碧さんならこの位のダメージはへっちゃらだと思ってた。
だけど………
その他にも…自らダメージを負わせた傷があったのかもしれない…。
体の傷ではなく…心の傷だ。
「美碧さんにもやっぱり【弱さ】っていうものがあるんだな…」

