そういって、近くの椅子に腰を下ろした。
「そういえば、今日お祭り行くー?」
祭りか。なんかやな思いでしかないなー。僕は小さい頃ここなと喧嘩して家でした。そのときは初めてだったので、なきながら展望台に来たのだ。その日展望台で一人泣いていた僕を祭りに連れて行ったのがひなのだった。まあ、それが僕とひなのの出会いでもあるのだが。
「どーしよっかなー」
まあ、正直行きたくない。
ただ、ここで行きたくないとかいうと、ひなのが怒るので遠回しに行きたくない感じを出す。まあ、天然バカなひなのがわかるわけもなく、
「じゃあいこっか!!」
と天然な笑顔で返して来たのでここも一緒に祭りにいくことになったが、ここで違和感に気づく。
(あれ?男子1人だよな。まて、女子2人に男子1人はないだろ。おい。)
よし、誰か誘うか。まあ、誘う奴は決まってるが。
「あのさ、ほかに男子誘っていいか?」
まあ、多分いいと思うが。
「いいけど、だれー?」
予想通りの反応でよかった。
「柚希」
柚希は幼稚園から幼なじみでほぼクラスが一緒の親友でもある。サッカーが上手くてそこら辺の女子からキャーキャーいわれてるのだが、勉強は苦手。なので、時々勉強会にも参加してる。
「ゆうきくんかー。ならいいよー!」
よし。ここで断られたらどうしようかと思っていたが、大丈夫なようだ。
「じゃ、柚希に電話してみっか」
そう言って携帯を取り出す。
画面をみると柚希から着信があったようだった。
「おー!タイミングばっちりだね!」
とひなのが顔をのぞかせてくる。
僕はひなのの頭を掴みながら
「勝手に人の携帯見るんじゃねえよ。てか、タイミングずれてないか?」
ばっちりではないよな。開いたとたんかかってきたならばっちりかもしれないんだが。