「じゃあ、俺職員室に鍵返してくるわ」
「ありがとう!じゃあまた…」

カバンを持って、下駄箱に向かおうとしたその時…

「待って!!」

「え??」

「外もう暗いしさ…あの…送っていくよ…待ってて」

そう言い、真っ赤な顔した高谷君は走って職員室へ走って行った。


『暗いから送るなんて…優しい人だなぁ』

あたしは言われた通り、高谷くんを下駄箱で待つ事にした。


男の子と帰るなんて、中学以来かもしれない。
敬太と高校が離れるまではずっと一緒に登下校してたっけな…

敬太とは、生まれた時からずっとお隣同士の幼馴染み。
歳が同じということもあって母親同士が仲が良く、お互いの家を行き来するのも当たり前で…
クラスのみんなに冷やかされたりもした。