あれから多少、道に迷いながらも無事に青柳学院に着くことが出来た。


桜井君の姿は、人混みではぐれたきり見なかった。


「あ、お礼言ってないや…。」


せっかく助け出してくれたのに、お礼を言えてないことに気づいた。


けど…。

制服は、青柳学院の制服だった。

そして、ネクタイは…何色だったかな。


そこまで意識してなかったから、覚えてなかった。