あぁ、桜井君は降りるのだと思っていた。一人で。 だから、私は邪魔にならないように後ろに一歩右足を下げた。 しかし、何故か意思に反した動きを体がとった。 訳もわからずにいると、一瞬の内に電車の外に体は出ていた。 辺りには、人がいっぱいで栄えているのが即理解できた。 引っ張られ続ける私は、そのまま人混みに突っ込んでいった。