海に写る月


「あ?誰だよ。」

「辞めるも何もただ、ケー番聞いてただけだけど?」


批判を投げるチャラい男子生徒。


そんな奴等を前にしても怯まない彼は、冷静。


「桜井 白」


細い唇が微かに上下左右に動いて言葉を発した。


「んな、事はどうでもいいんだよ!」


聞いておいてそれは無いんじゃないの?
失礼なやつら。


「あ、駅に着いた。」


言葉を言い終えると共にドアが開いた。