これは、ある王国とそのお姫様のおはなしである。 昔々、アメジスト王国という小さな国のなかにフィレンツェという町があった。 フィレンツェは、花の都として小さい町ながら栄えていた。 人々が行き交い、賑わっていた。 そんな町のはずれに、大きな森があった。 その森には誰も足を踏み入れたことがなかった。 深く暗い森のため、大人たちは子どもに、 『あの森には近づいてはいけません。絶対に遊んではダメですよ。』 と言い聞かせていた。 …… …………。 ……… そんな森の奥深く 一軒の家があった……。