オニゴッコ

「あ、あの…先生…?」
留衣の母親のその声で俺は我に返った…
「は、はい!」
「ご飯…どうします…?食べて行かれますか…?」
「あ…はい…そう…ですね…」
俺はチラッとさっき波色がいた場所に視線を移したが…そこにはもう波色はいなかった…
「な…なんだったんだよ…今の…」

プルルル プルルル プルルル

電話だ…誰だろう…
「はい。もしもし?」
おれは少しその場を離れてでんわをしに行った。
『あ、もしもし?すみません。突然。牧原です。』
「ま、牧原さん!どうしたんですか?」
『すみませんが、今少しお時間よろしいでしょうか。ちょっと署の方まで来て欲しいのですが。』
「えっ⁉︎な、何かわかったんですか⁉︎」
『詳しくは署の方で…』
「わ、わかりました‼︎」
『では失礼します。』
ツーツーツー
電話が切れたのを確認し、俺は留衣の母親に
「あ、あの…!やっぱり食事入りません!ちょっと用事が入ってしまいまして…もう帰らしてもらいますね!」
と、少し興奮気味に伝え、葬儀場を後にした。