俺の部屋を返してください。

料理の作れない女子高校生って現実に居るのだろうか___

例えば、

「はやとー!朝ご飯作ってー!」

笑顔を振り撒きながら訴えるこのチャイナ少女とか…


「隼人さん。今朝はスクランブルエッグが食べたいです」

さり気なく朝食リクエストをしてくる冷徹アニヲタ少女とか……


「隼人さん〜オクラって健康に良いみたいなんです〜って事で今朝はオクラのスープとか如何ですかー?って勿論わたしは作りませんよ!」

料理界を知ったかぶりして嘗めてるこのゲームヲタ少女とか。


俺が此処、“変人荘”に越して来たのは2日前。

両親の計らいによって急遽一人暮らしを始めることになった、のだが.…

初めて大家さんと話した時は、「母ちゃん父ちゃん、良い物件見つけてくれてありがとうございます」と、心から言えると思ったが、現実はそんなに甘く無かった。

大家さん___椎名さんは変人荘の家賃システムや備品の扱いについて説明した後、衝撃的な言葉を吐いた。


___「隼人さん。此処にまともな人は住んでません。覚悟して臨んで下さいね。」と。


普通のアパート(名前からして普通では無いが)に越して来た筈なのにどうして俺がそんな目に合わなければならないんだ…!


初めは色々な事を考えて居たが、諦める事にした。

諦めは肝心さ。

もう俺は変人に囲まれて暮らすしか無いのだ。

ただ一つだけ言えるのは、周りに流されて変人にならない様に気を付けたい、それだけ。