ピロリン♪

あ!優だ!

最近、優からメールが来ると胸がはずむ。

これは…恋ってやつなのかな?

メールで小夏に聞いてみる。

【そうだよー!それ絶対恋だよー!頑張ってね♪応援してるよ♪♪】

そうなんだ…

片思いってすっごくドキドキするんだね。

メールがくるとドキドキ、ワクワクした

り、メールが遅いとしょんぼりしたり、

電話をする時は鼓動が鳴り止まなかったり。

そういえば、優は彼女いるのかな?

かっこよくて運動神経もいい、おまけに

頭もいい優はきっと彼女もいるんだろうなぁ

それを考えてたら、なんだか胸がもやもやしてきた。

【ごめん、もう寝るね。】

と打って優に送信し、凛音は眠りについた。


朝。

昨夜はあんまり眠れなかったなぁ…

『ふあぁ…おはよう、お母さん、お父さん』

「おはよう、凛音。」

「おう!おはよう、凛音。」

朝食はスクランブルエッグとサラダ、トーストだった。

お母さんの手料理はいつも美味しいなぁ。

「なぁ、凛音。」

『ん?なーに?お父さん。』

「いや、ただな、最近よく携帯を見ているからテストとか心配でな。」

あ…確かに。最近優とのメールが楽しくてずっとどこへ行くにも携帯をにぎってた…。

『ごめんなさい。確かにもうすぐで中間テストだから携帯は控えるよ。』

聖蘭高校はレベルが高いからテストで点

数がとても低いと補修、それ以下は退

学に陥ることもある。

お父さんの言っていることも一理あるな。

『じゃあ行ってくるねー!』

家を出て、携帯をちらっと見る。

赤色にピコピコ光っている。

ん…メールだ。

【おやすみ。ところで、今度2人で遊べないかな?いきなりでごめん。】

2人!?こ、これってデートのお誘い?

返信するとまたメールが続く気がして

【しばらくメールはできません。ごめん】

と、返信し携帯を閉じた。

「おはよー!凛音♪」

小夏だ♪

『おっはー!なんでそんなニヤニヤしてるのよー!もーこうしてやる!』

小夏があまりにも分かりやすいニヤつき

かたをしていたので私もニヤけそうにな

ってそれをかき消すように小夏の脇腹に

くすぐりをかけた。


教室。

「ねぇ、ここのクラスの神谷凛音っている?」

え?優だ。

ドキッ

また、胸の鼓動が早くなる。

あ、やっぱり優モテてるなぁ。すでに女

の子達に囲まれてる。

『優、どした?』

この状態から救出せねばとおもむろに声

をかける。

「今日の朝、メール見たけど、俺がいき

なりデートに誘ったから引いた?」

え?

『いや。引いてないけど…』

「じゃあなんでしばらくメールはできな

いって…」

あ、それのことか。

『いや、それはテストが近いから携帯は

しばらく封印しようかなっていうこと。』

優がなんだぁ〜と声を上げる。

可愛いなぁ…

ドキッ

「俺てっきり引いて嫌われちまったのか

と思ったよ〜

じ、じゃぁデートはOK!?」


『う、うん…お、OKですっ』

「うっしゃぁー!じゃぁ土曜に10時、駅前で!」

『は、はーい。』

ドキッドキッ

胸の鼓動が鳴り止まない。

デート。その響きがとても恥ずかしくて


土曜日、なに着て行こうかなぁ。