ピロリン♪

こんな時間に誰だろう…?

【よろしくね、優だよ。】

あっ優だ。

登録してからメールするの忘れてた…!

【よろしくね。】

そう打って送信し、その日は眠りについた。

朝。

メールボックスを見る。

あれ…またメールがきてる。

【よろしくー!ところで凛音って彼氏持ちー?w】

唐突だな…。

私はその後も優とメールをしていた。
休み時間も。放課後も。家に帰ってからも。

次第に電話もするようになり、それが日課になっていった。

「なー、凛音。お前好きな人でもできたのか?」

『いや、できてないけど。どうかしたの?』

なにかあったのかな?

「あっそ。それならいいんだけど…」

ピロリン♪

あ、優からのメールだ。

海斗の眉間にしわが寄る。

「お前最近よくメールするよな。相手は誰なんだ?」

『2組の高須優。』

海斗の眉間にさらにしわが寄る。

「あんなチャラ男とメールしてんのかよ。やめろよあんなの。」

あんなのってちょっとひどくない?
確かに優はチャラいけどー…

栗毛で猫っ毛の髪、ちょっと着崩した制服、人懐っこい目、耳につけたピアス。

かっこいいと思うんだけどなぁー…

『ま、まぁいいじゃん。
今日私委員会あるから先帰ってて!!
バイバイ!』

なにか言いたそうな海斗を残して私は走り去った。