無口な君と。

さぁ、帰ろう!


るんるん足で玄関に向かっていると、人だかりができていた。


なんだろ、これ……。


その人だかりの中心には、周りより背の高いウツイさんがいた。


あっ……


はは、やっぱり人気だなぁ。


なんてぼーっと見ていたら、ばちっと目が合ってしまった。



わぁ、また目が……って私がずっと見てたのが悪いんだけど。

『ま・っ・て・ろ』

ウツイさんの口がそう動いた。



えっ、私……?

周りを見渡しても誰もいない。


もう一度ウツイさんをみて恐る恐るこくっと頷くと、
笑顔を向けてくれた。



あっ、ウツイさんの笑顔……。

久しぶりすぎて泣きそうだ。


下を向きながら壁におっかかり、ウツイさんを待つことにした。