驚き顔をばっとあげれば、
いつにもなく真剣な彼の表情…

「ううん…いかない」

小さく呟くと、安心したよーに笑って
「そう言うと思ったよ」
抱きしめてくれた。

「〜っ!!!」
裕太くんの匂いが、笑顔が、声が、仕草が
私の心をぎゅーっと苦しくする。

「わ、私っ、就職は絶対東京でする!」

「……うん」

「それまで頑張るから!綺麗になるし、大人になるから…だから…だから…」

「待ってるよ」
裕太くんがさらに強く抱きしめる。
小さく肩が震えてるのは…
裕太くんも同じ気持ちでいてくれてるのかな…