「ひっく……裕太くん…」

「泣くなよ…」
困ったように目尻を下げるのは
私の彼氏…畑中 裕太 22歳

二個上の彼は内定を貰い就活をクリアした。
ただ、勤務地が東京になった…

「もー…笑ってサヨナラの約束だろ〜?」
優しく頭を撫でる手に明日から触れられない。
今日から私達は恋人同士じゃなくなる

「だって…」

いつまでも下を向く私に裕太くんは
優しく覗き込む。

「じゃあ、俺と一緒に来るか?」